エンジョイ!雪遊び

雪うさぎ

冬になると男の子たちは雪だるまやかまくらを作り、女の子たちはそれぞれの雪うさぎを作りあいます。雪うさぎは誰にでも簡単に作れるからこそ、個性を込める余地が大きいのです。また、雪うさぎは地方によっては季節の変わり目を告げる名物であったり、ご当地を代表する銘菓であったりもします。そんな雪うさぎについて解説していきます。

雪うさぎとは

雪うさぎは、雪だるまと同じ雪像の一種です。基本的には、楕円形に盛り上げた雪を固めて目と耳を付けてうさぎを表現したものの事を指します。簡単な構造なので、作り手によっては尾に見立てた雪玉をつけたり炭団で口を表現したりと言った、様々なアレンジを付けることが出来ます。雪うさぎは日本独特の冬の風習の一つとなっています。

様々な「雪うさぎ」

雪うさぎは日本が持つ「見立て」文化の代表的な産物ですが、他にも「雪うさぎ」の名前を持つものが存在しています。

福島県の「雪うさぎ」

福島県と山形県に跨る吾妻連峰を代表する標高1707mの吾妻小富士は、福島県民によって古くから親しまれてきた名山です。この吾妻小富士は三月も半ばを過ぎた早春の頃になると、山肌にうさぎの姿を映し出すのです。といっても、リアルな映像としてのうさぎではなく、溶け出した残雪がうさぎの姿を取った「雪うさぎ」なのです。地元の人は、この「雪うさぎ」の姿が現れると畑に種を蒔く準備を始めることから「種蒔きうさぎ」とも呼んでいます。「雪うさぎ」のように、山の残雪が溶けて現れる動物の姿は春の風物詩として各地で親しまれています。

お菓子の「雪うさぎ」

春の風物詩である雪うさぎは、お菓子の分野においても模倣され存在感を発揮しています。「雪うさぎ」として有名なお菓子は、福岡県の風月フーズが作っているものと京都府の八勘が作っているものの二つが挙げられます。風月フーズの「雪うさぎ」はマシュマロ生地で黄身餡を包んだお菓子で、独特の食感とさわやかな甘さが特徴です。もう一方の八勘の「雪うさぎ」は薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)と呼ばれる、摩り下ろした山芋と上新粉を混ぜ合わせた生地で練り餡を包んだお饅頭に耳と目を食紅で描いたお菓子で、上品な甘さと口当たりが特徴です。

なぜ雪うさぎは愛されているのか

誰にでも簡単に作れて、雪だるまや雪像ほどの外見上の大きな変化がない雪うさぎが、どうしてこれほどまでに長い間愛されてきたのでしょうか? それには、兎と日本人の関係性にヒントが隠されています。かつて、日本では「肉食禁止令」があり一部を除き獣肉を食べることが禁止されてきました。その中でうさぎは「鳥の仲間だから食べてもいい」という解釈がなされ、庶民が食べることの出来る獣肉として親しまれてきました。これが兎の数え方の由来になっているのは有名な話です。つまり、兎は「身近な食材」であることから一種の憐れみを受け、愛されてきたのです。雪うさぎも、そういった兎の持つ儚さと早春の雪が重なった結果に生み出された風習なのです。

雪うさぎの作り方を紹介!

それでは、雪うさぎの作り方を紹介していきたいと思います。

雪うさぎに必要なものとは?

伝統的な雪うさぎを作る上で必要なものとして、植物のナンテンがあります。ナンテンは冬に実を付ける常緑樹で、冬の光景には欠かせない植物であると言えます。また、ナンテンには咳を鎮める成分が含まれていて、風邪を引きやすい冬を快適に過ごすためには不可欠であるとも言えます。

雪うさぎの作り方

まず、雪を小山になる程度に集めます。集めた雪は全体から両手で押し固めて楕円形の球状になるように成形していきます。持ち上げられる程度の固さになったら、雪をつけてバランスを調整していきます。足の部分に当たる接地面を平らに均し、顔に当たる部分にナンテンの実と葉を使って目と耳を付ければ出来上がりです。

雪うさぎのアレンジ

もっと造形に凝りたいという人は、粘土用などのヘラを用意しましょう。盛り上げ固めた雪を削って前足や後ろ足を作り、できるだけ兎に近づくように削りだすのです。または、小さい雪だるまを作って雪像のようにした雪うさぎを作っても面白いかもしれません。ナンテンが見当たらないと言う人は、代わりにビーズやビニールシートを切って目や耳を表現してもいいでしょう。

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