古代から人類が防寒着として愛用していたのは毛皮です。恒温動物は「冬毛」と呼ばれる、寒さを逃さないための体毛に生え変わる性質を持っているため、昔から防寒対策に用いられてきました。綿や絹などの植物性繊維の工業化が進むと、保温性に優れた綿を使った防寒着が登場し防寒対策の発展に一役買ってきたのです。
スノーウェアの始まりとは
一方、ポリエステルなどの化学繊維素材が工業的に大量生産できるようになったことで防寒着はより身近なものになって行きました。保温性が高いものの生産量が限定されてコストが高くつく毛皮に変わる防寒着として登場したスノーウェアは、表面の素材にポリエステルなどを使用することで毛皮にはなかった耐水性を獲得し、雪の水分で濡れても保温性を保つことが出来るという利点を持っています。この利点によってスノーウェアは冬用の防寒着として脚光を浴びるようになっていったのです。
防寒とファッション性を兼ね備えたスキーウェア
スノーウェア・防寒着の中でも、ファッション性と機能性という一見相反する性能を併せ持っているのがスキーウェアです。スピードに乗るため風圧を受けやすいスキーヤーのために開発されたスキーウェアは、通常のスノーウェアよりも薄手ですが保温性や耐水性では引けを取らない性能を持っています。また、スキーウェアは通常の防寒着とは一線を画す彩りやデザインを持っているため、スキーの必需品ともなっています。
現代的ファッション性を取り込んだスノボウェア
そして1990年代中頃から普及したスノーボードでは、スキーウェアやスノーウェアではなくスノーボードと同時期に隆盛を始めたヒップホップ文化の影響を受けた「スノボウェア」と呼ばれる防寒着を着用するようになりました。スノボウェアはヒップホップ系のファッションの特徴を受け継いだ「ブカっとした大きめのズボン」「裾を絞ることを前提としたジャケット」で構成されています。スノーボードの流行は、このスノボウェアのファッション性と共に若者に受け入れられたことによるものであるといわれています。
|