エンジョイ!雪遊び

かまくら

子供たちに雪が積もると一番に作ってみたいものを聞くと、大抵の場合「かまくら」という答えが得られます。かまくらは、積み上げた雪の山をくり抜いて空間と入り口を作った家のようなものですが、子供が持つ「ボクたちだけしか知らない秘密基地」願望を刺激し充足させるものとして、強い人気を持っています。そんなかまくらの作り方や発祥について詳しく迫っていきます!

私たちが知らないかまくらのこと

かまくらのルーツは、秋田県東部の伝統行事である「火振りかまくら」にあるといわれています。旧正月と言われる旧暦の1月15日にあたる2月の中頃に、水神を祀るために雪を固めて雪洞を作ったのがそもそもの始まりとされています。この「火振りかまくら」は、どんと焼きの原型である左義長にルーツがあるとされており、雪洞としてのかまくらも左義長の際に組み立てるやぐらを模したものであると考えられています。

かまくらの語源に迫る

普段私たちが何気なく使っている「かまくら」という言葉には、一体どのような謂れがあるのでしょうか。「竈(かまど)に似た蔵」で「カマドクラ」が「かまくら」に転じたとする説、水神を祭る「神の座(かむのくら)」が転じたとする説、鎌倉幕府に由来する説など、かまくらの語源に関しては幾つかの説があります。

伝統のかまくら行事

かまくらのルーツは秋田県東部の伝統行事にありますが、中でも美郷町六郷における「六郷のカマクラ行事」は、旧正月の風習を現代にそのまま残していることから国の重要無形民俗文化財に指定されています。カマクラ行事は2月11日の冬の間や済ませていた米蔵を開く「蔵開き」から始まり、子供たちが色とりどりの紙に書初めをした天筆を竹竿に付けて戸外に飾る「天筆まつり」、そして「鳥追い小屋」と呼ばれる鎌倉大明神を祭る雪室を作り、小屋を子供たちが訪問しあう「鳥追い行事」を経て、カマクラ行事のクライマックスである2月15日の「竹打ち」を迎えます。この「竹打ち」は若者を北軍と南軍に組み分けて、長いものでは5mにも及ぶ青竹で打ち合うというものです。「竹打ち」は三回行われ、三度目は天筆を焼きながら行われます。「竹打ち」で北軍が勝てば豊作、南軍が勝てば米の価格が上がるという習わしがあるといわれています。

かまくらを広めた功労者は

かまくらは、昭和まではこのような旧正月の風習の一部として秋田県東部で細々と受け継がれてきたものでしかありませんでした。かまくらが全国的に広まったのは1936年に出版された「日本美の再発見」という本によるものです。この本の著者であるドイツ出身の建築家ブルーノ・タウトは、カマクラ行事の一つである「鳥追い行事」を『素朴で幻想的な情景である』と紹介し、かまくらを日本全国に紹介したのでした。これによりかまくらは雪遊びの一つとして昇華されたのです。

かまくらを丈夫に作る方法!

では、日本の情景に郷愁を添えるかまくらを作る方法を紹介していきます。

かまくらの心得・その1「必要な雪を確保する!」

まず、一番重要なのがかまくらを作るための雪です。かまくらには雪だるまのように土交じりの雪を使うわけには行きません。出来るだけ積雪量が多い時期を選んで作るようにします。また、時間を置いて固くなった雪は加工しにくいので出来るだけ新雪を集めるようにしましょう。

かまくらの心得・その2「手間を掛けて丁寧に作る!」

かまくらは、手間を掛けて作らないとすぐに崩れてしまいます。かまくらの材料は柔らかい雪なので、出来るだけ雪を加工できる固さにしなければならないのです。かまくらを作るときは面倒でも、土台固め・雪の盛り上げ・雪を固めるという手順を踏んで行いましょう。

かまくらの心得・その3「入り口は大きくしすぎない!」

かまくらの基礎を無事に固く盛り上げたら入り口を作って、中を掘っていくことになりますが、この時あまり入り口を大きくしてはいけません。入り口を上に向けて作れば作るほど崩れやすくなるからです。かまくらの入り口は換気口としての役割を持っていますが、入り口の役目を果たす最小限の大きさでも問題なく換気口として機能するのです。

今日から作れるかまくらの作り方

それでは、かまくらの作り方に入っていきます。

かまくら作りに必要なもの

かまくら作りに際して準備するものは、かまくらを作るためのスペースと雪、スコップなどの掘る道具と防寒着です。スコップは雪かき用のものでも構いませんが通常の金属製スコップの方が掘りやすいようです。

かまくらの作り方

まず、雪を集めてかまくらを作る場所に集めたらスコップで叩いたり踏みつけたりして固めていきます。ある程度固まったら上から雪を盛って、固める作業を繰り返していきます。固まった雪の山が充分な高さになったら、入り口になる部分の目印を付けてスコップで掘っていきます。この時、かまくらの床になる部分の目安を付けて起きましょう。入り口を作ったら、今度はかまくらの中を掘り進めていきます。壁や天井は最低でも拳一個分くらいの厚さを保つようにします。かまくらの中に充分なスペースが確保できたら掘るのをやめて、床を均して出来上がりです。

かまくらの楽しみ方

かまくらでは、コタツや火鉢を持ち込んで友達と遊ぶのが一般的な楽しみ方です。かまくらの中は、壁によって外気を遮断しているので暖房は灯りのロウソクでも充分と言われています。また、かまくらの中で火を熾す場合は天井に傘などで小さな穴を開けておくと煙突の役割を果たします。かまくらを使わない時はビニールシートをかぶせておくと長持ちします。